人なんてそうそう変われるものじゃない

しがないジャニーズJr.ファンの独り言

少年たちの1ヶ月

つい先日、自担が初主演をした舞台『少年たち』が千秋楽を迎えた。

突然出演が発表された7/15の時点では本当にやる気が出ないし、そもそもドリボに出ると思っていたからそっちの申し込みに必死で当選した分の振り込みに奔走していた時だったため阿鼻叫喚もいいところだった。

そこそこ当選していたため、その振り込みを終えた頃には少年たちの申し込みをする金銭的余裕などなかった。

ドリボの当落の次の日くらいにメールがきた記憶だが、その時の衝撃は久々のものだったことを覚えている。

ジャニーズ事務所では突然の出演発表など日常茶飯事であったが、自担はここのところその対象とならなかったのでゆるま湯に浸かっていたことに気づかされることとなった。

少年たちという舞台自体は好きだったが、突然の出演決定でぶっこまれた立場だったので出番も役もあるのかどうかわからないし、何よりもドリボの自担を見たかったので当初は本当に嫌で嫌で仕方がなかった。

本人たちは年間スケジュールを壊したいなんてことを言っていたが、ファンのわたしの立場からすると年間スケジュール決まっていた方が楽だったのだ。まあそれはわたしの勝手な気持ちだけど。

そして発表されてからというもの、客寄せパンダだの単独主演潰しだの散々な言われようだったのも相まって本当にモチベーションが上がらなかった。

しかし、そんなふがいないわたしに友達たちがとても優しくしてくれた。ドリボの振り込みを代わりにしてくれたり、少年たちの申し込みをしてくれたり…わたしは少ししか申し込みできなかったのにそんなわたしに手を差し伸べてくれた。なんて幸せなことだろう。

持っている名義こそ提供したが、申し込みのお金はほぼ友達がもってくれた。以前のエントリーで書いたようにわたしの定義ではチケットはお金を払った人のものだ。なのに、当落が出てからわたしの持っている名義で申し込んで当選したら一緒に入ろうとまで言ってくれた。本当に感謝してもしきれない。

わたしはただ名義を提供しただけなのに、ありがたくその言葉に甘えさせてもらい当初まったくチケットのない状態から数回観劇できることになったのだ。持つべきものは友である…本当に有難いことである。

その他にも、チケットが取れたから一緒に入ろうと誘ってくれた友達もいたし、交換同行しようと持ちかけてくれた友達もいた。ほぼ周りの厚意によってわたしは自担の主演舞台を何度か観劇できることになった。

そして初日の幕が開いた。

舞台の一番前で、生き生きと演じている自担を見て感極まった。誰かのバックではなく、一列目にいるのだ。

それを見て、出演発表があった時やさぐれていた事を心から反省した。こんなに素晴らしい晴れ舞台なのにドリボがよかっただの、なんだのとグダグダ言っていたあの時の自分を殴りたくなった。

正直舞台の内容などどうでもよかった。

そこにいる自担が輝いていて、それを客席から観れることで満たされていた。

酷評されようと、客寄せパンダと言われようと、そんなこともどうでもよかった。

そしてできるだけその姿を目に焼き付けたいと思った。これは完全なる自己満足だけど、観れるだけ観に行こうと思った。

それからは自分に出来る限りのことをした。しがない地方ヲタクだから大したことはできないけど、休みのたびに東京に行き、グッズを買い、観劇する。その繰り返しだった。

はたから見ればバカバカしい行動かも知れないけれど、とても充実した時間を過ごしていたと思う。

劇場に行けば誰かしら友達がいて、感想を言い合ったりお茶したり飲みに行ったりできたし、今までお仕事が一緒にならなかった友達にたくさん会えたり。本当に楽しかった。

はじまりがあれば終わりもくるもので、あっという間に1ヶ月が過ぎていった。チケットの半券が増えるたびに終わりがどんどん近づいて寂しくなっていた。

始まる前はあんなに嫌だったのに、ヲタクと言うのは本当に勝手なものである。

しかし、舞台に立ってる本人たちとともにヲタクも駆け抜けた9月だったと思う。

2015年9月。自担の主演舞台でないと味わえない充足感と多幸感。貴重な体験ができた1ヶ月だった。